本章でDHCPサーバーに関して記述している箇所がありますが,
2004年1月に,FreeBSDのPort/Packageで提供されているISC版DHCPパッケージの構成が変更されました.これにより,Vol.1第2版第1刷までの本文中で説明しているインストール方法も変更となります.
1.1. 変更対象のバージョン
パッケージ構成が変更されたのは日本時間の2004/01/18 08:43:51ですので,これ以降にPortsツリーをCVSUP等で更新した方,およびこれ以降にリリースされるバージョン(5.x系列では5.2.1以降,4.x系列では4.9.1以降)をお使いの方となります.
1.2. 変更内容
具体的にはそれまで,“isc-dhcp3”というコレクション名で「DHCPサーバー」「DHCPクライアント」両方のプログラムを包含していましたが,変更後は“isc-dhcp3-server”と“isc-dhcp3-client”という2つに分割され,前者が「DHCPサーバー」,後者が「DHCPクライアント」となりました.
1.3. 新しいインストール方法
このため本書の5.1.1項で説明しているインストール方法も次のように変わります.
サーバー機能だけなら“isc-dhcp3-server”だけをインストールすればよいのですが,新しいバージョンが出たときに直ぐ更新できるよう,クライアント側もPortにしておくことをお勧めしますので,両方インストールするように説明しています.
画面1.1. ISC版DHCPプログラムのインストール方法
(旧)
portupgrade -N isc-dhcp3
(新)
portupgrade -N isc-dhcp3-server isc-dhcp3-client
2004年3月16日以降の isc-dhcp3-server(3.0.1.r12-1以降) ではさらに,インストール後の使用方法も変更になっています.具体的には,/usr/local/etc/isc-dhcpd.sh の使い方です.
2.1. 変更対象のバージョン
パッケージ構成が変更されたのは日本時間の2004/03/16 21:31:16ですので,これ以降にPortsツリーをCVSUP等で更新した方,およびこれ以降にリリースされるバージョン(5.x系列では5.2.1より後,4.x系列では4.9より後)をお使いの方となります.
2.2. 変更内容
具体的にはそれまで,DHCPサーバーを有効にするためには,
という手順でしたが新しいバージョンでは,rc.subr を利用した方式に変更されました.
2.3. 新しい使用方法
新しいものは rc.subr を利用するごく一般的な方法に従います.具体的には下記の手順となります.
尚,従来のやり方でも,rc.subr を利用したこのやり方でも,作業後すぐに DHCP サーバーを起動したい場合,下記のようにこのスクリプトを実行することには変わりありません.
画面2.1. 作業後すぐに起動する場合(これは新旧ともに同じ)
/usr/local/etc/rc.d/isc-dhcpd.sh start
本項に記載していたISC版DHCPサーバーの設定ファイル(/usr/local/etc/dhcpd.conf)の内容は必要な設定項目が欠落しており,起動に失敗してしまうことが読者様からの指摘により判明致しました.
リッチなサーバー構築 VOLUME 1(初版)での添付が間に合わず,2003年の冬コミで頒布した第2版での公開となってしまいました「WindowsPC 自動シャットダウンソフト“GODZILLA”」を公開致します.
本ソフトは Microsoft Windows がインストールされたコンピューター(WindowsPC)をリモートコンピューターからシャットダウンするためのものです.WindowsPC をリモートからシャットダウンするソフトは既に多数ありますが,その中で本ソフトの特長は次の通りです.
詳細はアーカイブをダウンロードした中にあるドキュメントをご覧下さい.
こちらからどうぞ.
VOLUME 2 だけご購入頂いた方,及び初版の VOLUME 1 のご購入頂いた方には本章で利用可能なバージョンの Richscripts がありません.そのような場合はお手数ですが,最新バージョンをダウンロードしてください.
こちらからどうぞ.
3.1. 対象となる読者
この問題は,本書の記述漏れによるものですので,Vol.1第2版第1刷までの全ての読者様に関係します.
3.2. 訂正内容
本書の5.2.3項で記載しれいる設定ファイルの冒頭に下記の2行を追加します.
画面3.2. dhcpd.confに追加で必要になる記述
server-identifier dhcp.in-richlab.org;
ddns-update-style none;
1行目
最初の行は,DHCPサーバーとして動作させるインターフェースのアドレスです.ホスト名をつけている場合は「ホスト名+ドメイン名」(FQDN名)で書けばよいですし,特にホスト名を付けていない場合はIPアドレスとします.ここではもちろんDHCPサーバーとしてのサービスを提供する内部ネットワーク用インターフェースのものにします.(ちなみに,実はこの1行は無くても動きます.)
2行目
この行は,Dynamic DNS(DDNS)に関する定義です.DDNSと言っても第6章で解説しているDDNSサービスとは全く無関係で,リッチなサーバー自身がDDNSサーバーになるかどうかの設定になります.
リッチなサーバーはDDNSサーバーにはしません(してもよいのですが本書では対象外です)のでここでは“none”という設定としています.
実はこの行が無かったために起動に失敗していました.教えて下さった読者の方にお礼を申し上げると共に,お詫びを致します.
第9章:WindowsPC自動シャットダウンソフト
GODZILLA とは
特長
Windows9x/Me/2000/XP に対応
9x系,2000系のどちらでも使えるものというのは意外に少ないのではないでしょうか.本ソフトならどちらでも安心してご利用頂けます.(98/Me/2000/XP で動作確認済)
リモート側コンピュターとして Unix が利用可能
本ソフトウェア開発のきっかけというのはまさにこれです.Unix から操作できるようにすることで,Unix で構築しているサーバーから Windows PC の電源オン・オフができるようになります.(電源オンには Wake-On-LAN を利用します.)
クライアント側の操作が明解
HTTPやFTP,SMTP,POP3等と同様に,サーバー(シャットダウンをする側)に対する操作はテキスト形式のコマンドで行います.従って,手動でよいなら専用の GODZILLA クライアントソフトがなくても telnet コマンドで操作できます.しかも,コマンドは Unix で一般的なコマンド("shutdown"コマンド等)と同じ書式をとっています.
ダウンロード
第11章:Richscripts
ダウンロード