活動理念を説明するためには,まず「リッチとは何か」を正確に知っていただかなければなりません.
リッチとは何か?
まずは,当研究所が最初に頒布した書籍「リッチなコンピューター入門」より,リッチという言葉について解説した一節を紹介します.
例えば日本で「スエット(sweat:汗)」と言うと「いい汗かいてさわやか〜」なイメージがありますが,英語の本場では「汗臭い」というイメージの方が強く,「ポカ○スエット」という商品名はあまり好まれないようです.「レモン」も日本ではさわやかなイメージがありますが,実は「欠陥品」という意味で使われます.これと同じように,「リッチ」という言葉も日本と英語圏では微妙にニュアンスが異なるものの1つです.
日本で「リッチ(rich)」と言うと純粋に「お金持ちで豪華」なニュアンスがありますが,英語圏では実際のところ「こってりした」とか「(過剰なほどに)濃い」というような意味で使われていたりして,ちょっと金持ちに対する皮肉の意味が込められているようです.(逆に,どちらかというと尊敬の意味が込められている単語は"wealth"'だそうです.) 例えばジャンクフードと呼ばれるカロリーの栄養価ばかりが高い食品がありますが,こういう状態を形容するのにふさわしい言葉こそ「リッチ」だったりします.(リッチなカロリー)
従って,私たちがテーマとしている「リッチ」とは,ネイティブが使っているニュアンスにより近いと思われる「必要以上なもの」の意味で使っています.
必要以上な物事の探求
以上のことから,リッチな物事を探求している私達とは結局,必要以上な物事を探求していることになります.その結果,私達が世に送り出す成果物は必然的に「必要以上なものが詰め込まれたもの」になります.それは,普段はつまらなく,またくだらないものなのかもしれません.しかし,きっとある時無性に欲しくなるものでもあると思うのです.
ジャンクフードも無性に食べたくなる時があるでしょうし,雑学(ムダ知識)だって知って何の得になるのかわからないのに知りたいと思うことでしょう.日常に隠れているそんな必要以上で無駄なことを見つけ出し,あるいは生み出して,人々の心の中に無性に湧き上がるこの欲求を満たす…,これが私達の活動理念なのです.
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